■茨城寺社巡礼■ 002
清安山願成寺不動院(つくばみらい市) 巡礼者 今瀬 文也

県内三棟の一つ、装飾が美しい三重塔

不動様として親しまれる

 清安山願成寺不動院は板橋の不動様として親しまれ、真言宗豊山派に属しています。寺の歴史は『不動院縁起』によると、大同三年(八〇八年)、弘法大師がこの地に滞在し、現在の本尊である不動明王を彫刻して、御聖塚に二間四方の御堂を建て安置したのが、はじまりです。現在地へは、文禄年間(一一五二年)に移ったと寺伝にあります。
 不動院には歴史的建造物が多く、文化財に指定されています。本堂は元文二年(一七三七年)の再建といわれ、二重屋根の五間堂で、境内の中央奥に南面して建っています。内部をみると、中央の須彌壇に本尊を安置、外陣の化粧天井、龍を描いた鏡天井、内陣は格天井で板に梵字、唐草が描かれています。(一九六五年県指定文化財)
 元禄年間(一六八八~一七〇四年)建立の楼門は本堂の前方に建ち、桁行三間、梁行二間、二階建てで、仁王像が安置されています。(一九七四年県指定)
 鐘楼は三重塔の南側にあり、元禄七年(一六九四年)の建造で平成八年に現在地に移転しました。文政時代に建った額堂は、現在、書院・庫裏の中に残っています。
 三重塔は安永四年(一七七五年)から安政元年(一七八九年)にかけて建造されたものです。回り縁付き、瓦棒銅版葺きで、円柱表面に地紋を彫り、脇間に大きな文字が刻まれています。全体的に彫り物、彩色が豊かで、長押類や軒支輪、小天井にそれがあり、尾?先には龍頭をつけています。(一九六〇年県指定)
 本尊の不動明王及び二童子立像は大正四年(一九一五年)国指定の文化財になっています。寄木造り、古色の彩色で、不動明王は一〇〇㌢で、コンガラ、セイタカの二童子がついています。制作年代は平安時代末といわれています。
 文化財には指定されていませんが、葛飾北斎の描いた七福神と、唐子舟遊の二枚の絵が、木額に張られた絵馬があります。
 毎月二十八日が縁日で安産、子育て、厄除けに利益があるとされ、多くの参拝者が集まります。とくに正月、十一月の二十八日と節分には本尊が開帳されます。なお、北関東三六不動尊霊場の結願寺になっています。水戸市に合併した旧内原町田島に和光院があります。『群書類従』巻五一四に「田島村伝燈山和光院過去帳」が載っていることから、多くの研究家が訪れる有名な寺です。

国指定文化財不動明及び童子立像
   
                

曹になっている本堂は豪壮


 晴れ着で参拝する七五三のお祝い(本堂入口)
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