茨城寺社巡礼■     001
和光院(水戸市田島町) 巡礼者 今瀬 文也

水戸市指定の不動堂、宝暦9年(1759)の創建。不動堂は2001年に総工費9,996万円で移築修理。創建から240年を経過している。



    本尊の延命地蔵は安産、子育ての仏様

 水戸市に合併した旧内原町田島に和光院があります。『群書類従』巻五一四に「田島村伝燈山和光院過去帳」が載っていることから、多くの研究家が訪れる有名な寺です。

 和光院明楽院といい、康安元年(一三六一年)、鹿島郡神生村(現在不明)に創建。その後、水戸城内に移り、江戸氏の祈願寺として栄え、文禄四年(一五九五年)現在の田島に移されたといいます。ここには、もともと不動堂があったようです。

 本尊は延命地蔵で安産、子育ての仏様として、ムラの人たちに信仰されてきました。本堂は享保年間の建立です。
 境内にある不動堂は、北関東三十六不動尊の二十六番で、多くの人の参拝があります。不動堂には、不動明王像と「血不動尊」といわれる絹本著色不動明王画像があります。血不動尊は、根来山大伝法院の錐鑽不動の鮮血で、興教大師(覚鑁)が描いたという伝承があります。

 不動堂は移築して修理、立派になりました。建築年は宝暦九年(一七五九年)で、水戸市の文化財。桁行三間、梁間三間、正面に一間の唐破風の光背があります。内部は奥に不動明王を安置、格天井は檀家の奉納したものです。不動真言と、一枚一枚に梅、椿、蓮や鳥の絵などが描かれています。
 この不動尊の裏側に四国八十八カ所を移したミニ版が完成しました。四国に行かなくてもここで参拝出来ます。

 寺には大般若経六百巻があり、箱書に享保六年(一七二一年)とあります。一九七〇年ごろまでは旧正月十五日に大般若祈祷を行い、多くの人たちが集まりにぎわいました。
 境内には石仏・石塔も数多くあります。宝篋印塔には寺の歴史も刻まれていて貴重です。一般には供養塔です。
 境内の大椎は樹齢五百年、私たちの知らない寺の歴史を語っているようです。縁日は毎月二十八日、護摩供養があり「身代わり不動」として信仰されています。また、節分、秋の菊祭りは多くの人でにぎわいます。

 
和光院山門

   

                 
本尊の延命地蔵は安産、子育ての仏様として信仰されている

 
不動堂内陣。仏像は不動堂の本尊
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