徳一が歩く   南方薬師(65)                                    (財)茨城県郷土文化振興財団


南方薬師堂


病気を治す薬師如来像
      徳一ゆかりの薬師巡り
 会津には私と関係の深い五薬師のほか会津十二薬師巡りがあります。これらを一覧表にまとめました。
 薬師信仰は私が基礎を築きました。「薬師経」に十二の大願によって、身の安全が守られるとあります。
 会津という所は薬師如来信仰のあつい所です。寺博士は「茨城には四面薬師があって、東西南北に薬師如来を祀って中央に城とか寺院を配していた例もあります。民間では病気を治すための仏様です」と話しています。
 五薬師の最後、南方薬師に行ってみました。現在、曹洞宗広沢山慈光寺があり、別当寺になっています。薬師如来像は慈光寺の左脇を登った屯台平山と呼ばれる山頂に祀られています。しかし、ここにも私の事を書いたものはないそうです。
 1200年前に私は会津に来て法相宗を広めたようですが、真言宗の支配下に入り、その後、曹洞宗などの禅宗になった寺もあります。曹洞宗は、私の生存中には存在しませんでしたので、寺博士に解説してもらいます。
 曹洞宗は中国の天童如浄(てんどうにょじょう、1162~1227)に教えを受けた道元(1200~53)が帰国し永平寺に籠り坐禅のみの実践を奨励しました。道元から4世の瑩山紹瑾(けいざんじょうきん)の布教で教団が広がりました。会津には源翁が応安元年(1368)に入り、真言宗の示現寺を曹洞宗に改宗しました。





 
【メモ】南方薬師(野寺薬師)
〒965-0827
福島県会津若松市門田町堤沢字上村(別当/慈光寺)
▼宗派 曹洞宗
▼会津十二薬師霊場 第11番


朽ちた石仏群
 




 
TOP BACK   NEXT