永い眠りから覚めた「お目覚め薬師様」
牛久沼の近くの田宮山薬師寺に来ました。
現在は真言宗豊山派です。それにしても車の多いのには驚きました。昔は歩きましたから事故などの心配はありませんでした。
境内が整備されているのには驚きました。寺博士は「昔は茅葺で風情があったのに」と嘆いていました。大師堂、鐘楼、本堂、阿弥陀堂、客殿、庫裡、別館、薬師会館の建物、境内裏には薬師霊園があり、やすらぎの廟には六地蔵石仏が建立されています。
これらには、説明板がついています。梵鐘は平成8年の再鋳で、800貫、京都岩沢で鋳造し、鐘楼もその時、再建したものです。四方に持国天(東方)、増長天(南方)。広目天(西方)、多聞天(北方)を配しています。
参道には石仏がたくさん並び、その中に中国から移された釈迦如来像があります。説明板には「中国河北省の大同地区にあったが、文化大革命の時、破壊されたが、理解ある人によって修理され、薬師寺に移された」とあります。
本尊は薬師如来で、説明板には「お目覚め薬師様」とあり、永い眠りから覚めた心願の薬師様として崇敬され、「あなたの心を開き、心豊かな時代になりますように」とあります。
本堂の裏の霊園のやすらぎの廟には、衆生の苦しみを救う六地蔵石仏が安置されています。六地蔵は天道・人間道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道で六道の能化の役です。また、ペットの葬式の堂と墓もあります。
寺の創建は私のようで、弘仁7年(816)となっていて、ほかの寺より10年ほど離れています。
薬師寺は、無住の時代と明治の廃仏毀釈により、寺の縁起は分かりません。私も伝説的存在です。それにしても近代的なのには驚きました。
寺博士は「それでよいのです。徳一さんの教えを薬師菩薩が伝えています」と言ってくれました。
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