広い加波山を巡る
加波山は広いので、まだ歩いています。山頂を境にして、桜川市(旧真壁町)と石岡市(旧八郷町)に分かれ、それぞれ神社があるそうで、私は驚きました。真壁では加波山三枝祗神社本宮、加波山三枝神社親宮といい、八郷では加波山神社(加波山大権現)といい、大塚に里宮があります。このあたりは私よりも日本武尊のほうが有名で仁壽2(852)年に神社を創建したといいます。
とにかく、寺博士に歴史を聴きながら、1200年前の私を思いだしております。私の頃は何もなかったように思っておりますが、1200年後の山を歩けるなんて幸せで感動しています。
親宮の下に天狗足形石、足袋形関、天狗ツツワレ石、金砂山王、三坐席、竃神ケワリ石があります。その近くにタバコ神社があり、その脇に白山、香取、鹿島、春日の小祠があります。私の信仰は山岳信仰と関係が深いと言われていますが、霊山が好きだったのです。
もう少し行った所に、京都を向いているという天中宮に来ました。回りには三宝塚、九社明神、一ノ関一枚不動があり、旧4月8日ここでお祓いをして酒を飲んだそうで、私もお酒を一杯と思いました。
本宮の回りの709㍍には大黒石、母胎内クグリ、クマの飛石、鏡石、御座石、硯石、子育観音、クナド神、源海上人逆杉、十方稲荷、三尊石、天の岩戸、千人講碑、天狗三枚、十二社天狗稲荷、そのほか多くの石塔が見られました。
登山道は長岡登り、大曽根登り、大塚登り、岩瀬町木植登り、猿田登りなどいろいろで、先達の2人の1人小森五助は天台系山伏で、加波山中宮の如来先達は真言宗でした。山内は山伏支配で絶対的権力を持っていたそうです。もちろん、神仏混淆で一巨岩に神名と仏名が並んでいました。まだ歩かなければなりませんが、今回は寺博士が疲労しました。
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